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映画 仏陀再誕 感想レビュー(11) 最後の説法と、動画に注目のラストシーン
- 2009-11-07 (土)
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(ほんっとーにサーバーの調子が悪いです。サーバーを移転したらそこも不調続きです。うーん、お手上げだわ)
『ヒロインめでたく復活。
仏陀はドームの観客を相手に仏陀再誕の説法をする。天使達が現れて覚醒した大乗の仏陀の説法を聞きに来る。』
ここで、子安仏陀、この映画での最後の説法。
『我々が生まれ来る時代では、人々の心は荒廃し、時代がその底につかんとするときであるのだ。
そのような時代にこそ、仏弟子たちは生まれてくる意味があるのだ。
あなた方が生まれてくる時代は、いつも人類にとっては苦しみの時代であり、悲しみの時代であるのだ。
諸々の比丘、比丘尼たちよ。
今生にて、再び相まみえることが出来たことを、我は嬉しく思う。
今生にて、再び相まみえることが出来たことを、我は嬉しく思う。
我はかつて、あなた方に約束したはずだ。
末法の世に再び蘇ると言うことを。
末法の世に再び転生し、あなた方とともに仏国土建設のために、その身を投げ出すと言うことを。
末法の世こそ、新たなる法を説かんがために、地上に生まれると言うことを。
時代が我を要請し、時代があなた方を要請している。
縁生の弟子達よ、我が声を信じよ。
我が声に目覚めよ。
我が向かう方向に付き従え。我に集いこよ。我、ここに再誕す。』
この台詞は素直に燃える。
……最悪の時代だから、信仰者たちは生まれてくるのだ、という熱血っぷり。
仏陀の台詞で、全編通して、すんなり観客が理解できたのはおそらくこの台詞だけだろう。すなおに良い感じだ。音楽がはまっていてここちよい。
これは、幸福の科学、二十年前の東京ドームでの説法の再現。
仏陀再誕 第一章の言葉である。
また、子安さんが、空野氏の時と口調を微妙に変えているのに注目。ひどくやさしく柔らかく、かつ、おっとりと読んでいる。
一カ所、違和感があるとしたら「びくに」の発音、幸福の科学では「び」が高い音で「くに」と、下がるように発音するのだが、子安さんは「びく」を低く「に」で音程があがるような読み方をしていることぐらいだ。
さて、映像的には、CGの天使が大量におりてくる場面となる。
天使に取りまかれた仏陀の顔が空野氏と重なるところを見て、どうして空野氏の目が細いかようやく理解。
最初見たとき、空野氏は目が細くて悪人面だなあと思ったのだが、ここで、仏陀と重ねるためだったのだ。
中盤の長い講演会のシーンが、お客の様子をじっくり撮っていたのにたいして、この説法では、さまざまなイメージがうつされていく。オーソドックスだがはまっている。
特に、説法の途中ででてくるこの世の悲惨を「影絵の地獄図」として描いたのがたいへん良かった、と思ったのは、小生が『少女革命ウテナ』の影絵少女が好きだから、というだけではないはずである。
過去の霊鷲山と、東京ドームが重なっていく図もいい感じ。
……ところが、この霊鷲山のシーン、じつは一筋縄ではいかないシーンなのだ。
さて、ここでお立ち会い。この場面、わかる人にはわかる、傑作描写があるのです。
小生は全く気付かなかったのだが、伴侶が幸福の科学会員さんにとっては驚愕ものの発見をしたので、アニメファンは置いてきぼりで恐縮ですが、ここは是非是非書かせて下さい。
……会員のみなさん、あの場面で、霊鷲山のシーンをごらんになったでしょうか。
あそこに座っていたのは、全員、剃髪した出家僧ですよね。(今で言うなら職員ですね)
では、後光の数をよくご覧下さい。
……五本。五本ですよ、たったの。あそこに座っていたのは、縦横併せて百人ちょっとですから、
比率にして二十人に一人ぐらい。
あとの人たちは全く光が出ていないんですよ。
伴侶は一言「今と変わりないね、これ」
……伴侶の指摘でこれに気付いたご近所の会員さん一同は、愕然とした後、大変納得(小生は爆笑)しました。
すごい。痛烈な戒めだ。
あそこにいる僧侶たちは、きっと、全員自分は後光出していると思っているぞ。
なのに五本。
……まあこのあたり、「ただのアニメだ」と言われてしまえばそれまでですが、幸福の科学アニメの霊的ディティールには、かなりの定評がありますので、それほどかけ離れた描写をするとは思えません。現実はあのようなものではないかと……人間、自己評価と現実とは違う、ということを暗に示したシーンではないか、と。
閑話休題。
『法話の終わりとともに、天使達が乱舞を始める。空野氏の姿は一本の木の幹に。
そこから六枚一組の「宇宙木」の葉が開く。一本の大樹となった空野氏の姿。』
うむ、ようやくいつもの幸福の科学ムービーらしくなった。
いつも、幸福の科学のプロモーションなどで流れる映像はこんな感じですよねえ。
ただし、CGは異様にチカラが入っている。これ、命かけただろうなあ、アメリカのスタッフ。
そして、六枚一組の葉は、中盤の講演会で描かれた六人一組で転生し、すべて根本仏とつながっているという教えのキモの部分の再現。
これをただ映像だけで語って終わってしまったのはちと残念な感がなくもない。
三石さんあたりの声で、この解説をどこかに一カ所、入れておいてくれるとよりわかりやすかった。
実は、この「宇宙木」の部分はいちばん一般から入りやすい法門の一つではないかと思う。
……根本仏と二十四時間つながっている安堵感。
……そのみずみずしい力が自らのうちにあるという仏性の確認。
これだけで人間は救われてしまうのだ。
さらに、人間はこの巨大な光の一部であるからこそ、その巨大樹の生命そのものである愛を、自らの心に理解することができ、だからこそ躓いても反省すればもとの輝きをとりもどすことができ、そして何よりもこの図は、自己実現系の教えの根本でもある。
この法門は、昔から、さまざまな作劇で、さまざまな形で語られていて、有名どころでは、チャールズ・チャップリンが「ライムライト」で、「宇宙のパワーは、地球を回転させ、木々を成長させる。それと同じパワーが君の中にある。その力を使う勇気と意志を持つのだ!」といった、あのあたりであろう。
本当はこれ一本で映画一つのテーマになってしまうのだが、今回はただ、象徴的に描くのみにとどめられている。
このCGは力作で、この宇宙木の映像は、目に焼き付けておいて、ちょっとした瞑想の時にでも思い出すと、精神安定になるかも知れないと思ったりした。
ところで、このCGの天使なのだが、バービー人形みたいでかなりの違和感がある。
たぶん、アメリカのスタッフのイメージする「誰も見たことのない天使」は、こんな感じなのだろうなあと思うのだが、日本の漫画ファンはどこかでこれを見たことがあるような気がするのではないか。
地獄に降りる全裸の女性の天使といい、この、ちょっぴり魔界的なイメージのある天使といい、永井豪の描く天使(漫画のデビ●マンに出てくる)を思い出さなくもない。
うーん、顔立ちがくっきりしすぎているのかな。それともあの異様に長い足。いや、それとも不思議な衣類かなあ。なんかこう……魔界っぽいんですよねえ、どことなく。
これを回避するためにも、半分ぐらいは仏教の菩薩も入れておいてくれると嬉しかったのだが、やはり全員天使にしたのは何か理由があるのだろうか。
『すべてが終わって、飛行場。外人くんを見送る一同。思いを確認し合うヒロインと彼氏。最高のタイミングでエンディングへ』
さて、最後の最後に来て、ハリー・バドソンを演じた置鮎さんの声が、ぐっとよい。
外人訛りにして、実のあるよい声を聞かせてもらった。
ただ、飛行場で「また霊視できるようになったの?」という台詞があるが、ヒロインは一時期霊視がきかなくなったのか? ちょっとこれも謎の台詞である。
さらに「霊視のコントロールが出来るようになった」というヒロイン。
えっ、霊視ってコントロールできるのか? 初耳だぞ! すいません先生、そんな方法があるなら是非教えて下さい!! いやほんと、これで困っている人は一杯いますから! と、妙なところでエキサイトしてしまう小生でした。
そして最後の車でのシーン。
……ここが、すごい。
ここはアニメーションとして最高、満点である。
背景がいい。
シチュエーションがいい。
背景の青空の色合いがいい。
そして、ここの彼氏の動き!
はじめてこのアニメで「動きがいい!」と思った一瞬。
俗に、アニメファンの言う「ぬるぬる動く」といわれるようななめらかな動きである。
まさか、幸福の科学映画でこんな「動き」が見れるとは思わなかった。動画さん、よくがんばった。意地をみせた、とでもいいたくなるような動きで、全編こんな動きしていたら、間違いなくアニメ的にも「神映画」認定である。
(制作時間が全くないというのに、最後にこの動きをもってきた判断もよい。時間がないなら、注力すべきはラストシーンだろうから。おかげで、アニメ好きとしてはほっとしてエンディングを迎えることが出来た)
最後のキスシーンはハリウッド映画のお約束なので、ふーむ、やっぱりかとつらつら思って見ていたら、ヒロインが動いた拍子に、カメラを構える弟くんがいて、思わす「志村ー、後ろ後ろ!」と言いたくなるようなオチがつき、「お見事!」と膝を叩く締めになった。
そしてここからが実は、この映画である意味最高におもしろい、エンディングのはじまりなのである。
ということで、次回、もう一回、エンディングについて書かせていただきます。
(うわ、どうしよう、今回で絶対に終わらせるつもりだったのに……すいません、もう一回だけ続きます)
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