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2010-02

2010年02月07日 『信仰と未来社会』福岡国際センター(1)

 久々の大講演会。
 中継会場に遅れて入っていくと、スクリーンには、総裁がまたしても漆黒に見えるスーツで立っている。
 金色のネクタイと金の半袈裟。
 しかも、背景が緑色一色のせいか、御顔と手がとても白く見える。
 黒めいたスーツに蒼白な顔の対比が、尋常ではないような気がして、ヒヤリと寒いものを感じる。
 なぜこんな激しい印象を受けるのか。
 その答えは、縁談の上、マイクの右側、総裁の手元にある新聞にあった。
 このたび発刊の二冊の広告の載った新聞であったらしい。

 総裁「私としても、幸福の科学としても、真剣勝負」
 「こういうものは、一般的に見れば99%以上偽物です。本物なんて滅多に出ない。偽物か作り物。
 これが本物だとして世に問うている。私自身の信用と幸福の科学の信用がかかっている。
 全部がかかって、年初から勝負に出ています」

 『龍馬降臨』『松下幸之助 日本を叱る』の二冊の書籍の刊行が、今年の参院選に先立って、会にとっての命運をかけている、ということであるらしい。
 その勝負に出た理由は、

 総裁「その理由は、本当に今迷っているひとたち、苦しんでいる人たち、政治・経済の低迷、混迷、混乱から人々を救いたいという熱意から出ている」

 幾度、この言葉を聞いたことか、と思う。
 この御仁の魂は、全く風化すると言うことなく、常に熱意を吹き上げ続けている。幾年を経ても全く枯れることのないこの情熱が、「本物」の証明以外のなにものでもない。

 ……ところで、こちらの支部では、今回の講演は、「上演は一回きりで、いつものように後から見ることは出来ない」という噂が飛び交っていた。

 これまた異様な話である。

 なにより、いちはやく、今回の小沢不起訴について、早く総裁のコメントが聞きたかった。

  折悪しく、講演会前の数日のとんでもない大雪で、やっとのことで支部に着くと、すでに総裁が登壇してから、数分が過ぎていた。
 急いで新刊の「龍馬降臨」を買いつつ、受付の会員さんに「小沢不起訴についてお話ありましたか?」と聞いたが「いや、全然」という。
 さてはこれから話されるのか、と半ばあわてて礼拝室に入った。
  座席はほぼ満席で、どうしようかと案じていると、最後列のさらにうしろの壁ぎわに座っていた支部長が席を譲ってくれたので、恐縮しながら腰をおろし、壁によりかかりながら画面の総裁を見るや、黒いスーツに蒼白の顔、である。

 身が締まる思いがした。 
 総裁が、ふたたび、勝負に出ている。
 かつて、書籍の刊行だけでこれほど引き締まった表情を見せる総裁は見たことがなかった。

 なるほど、購入した「龍馬降臨」の前書きには、

 『日本最大級の宗教団体の総裁が、公開の場で「坂本龍馬の新霊言」の収録をしたのだから、相当のリスクを伴う不退転の覚悟』

 での発刊であることが記されている。
 その言葉がいかに真剣か。
 衆院選に出たときの「賭け」は、「票など十万ぐらいしか取れないのではないか、日本一と言う信者数がウソなのではないか」ということを試される賭けであったが、今回は、「はたして霊言というものが真実か」という、内容に関して、信用を世に問う賭けなのだ。
 公開収録されたこの内容がインチキとしてバッシングを受けるような内容であったら、二十数年の信用は一瞬で消し飛んでしまう。
 (「公開収録」、というのが、また怖い試みである。いかに本物でも、降りてきた高級霊が、実のある内容をかたってくれるかどうかはわからない。気が乗らなければぶすっと黙っていることだって出来るのである。)

 それだけの覚悟を持って、この二冊を刊行したのだ。
 書籍を読むだけではわからない、その言葉を体現した総裁の姿がそこにあった。

 久々の大講演会、苦労して来る価値があった。そこでは、いま、この世で一番、命をかけて公のために生きている人をリアルタイムで見ることができたのだ。

 この大講演の総裁からは、大きく二つの特徴を感じたが、そのうちの一つが、この
 「命をかけている」
 「団体の命運をかけている」

 というはりつめた空気であった。
 (……次回に続きます)

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