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2011-05

日本を滅ぼす引き金になりうる、浜岡原発停止表明

【日本を四十年前に戻すか 浜岡原発停止表明】

 九日、夕方のニュースで、最近まれに見るような、限りなく幸せそうな菅首相のスマイルが炸裂した。
 浜松原発停止決定である。

中部電の浜岡原発停止表明「大変よかった」(9日夜)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110509/plc11050921040011-n1.htm
 続けてさっそく、菅政権では「東日本の人々は、この夏にはエアコンを使うな、扇風機で節電せよ」と言い出して得々としている。
 大川総裁は五月八日の講義で、「菅首相はこれを機会に原発反対に動くだろう」と説いていたが、さっそくその動きが出た。
 これに対して、政府や左翼知識人・文化人のあまりの「ドヤ顔」に、もしかしてこの人たち本当に、企業のことや自分たちの生活の未来を全く考えていないのではないかと、ぞっとする。
 原発の停止は、単にエアコンがつかえなくなるだけではすまない。
 石油・石炭製品製造業、紙・パルプ、化学製品業、鉄鋼業、窯業・セメント業……。
 生産を上げ、経済活動を上げようとするなら、電力の消費が不可欠である業種は、すべて未来を断たれたも同然である。
 GDPはさらに落ちる。
 産業だけでなく、美術館、音楽のコンサート、図書館なども、空調が効かなければすべて閉鎖・中止・閉館。
 それだけでなく、楽器や絵画、書籍などは、その保管には空調が不可欠なものも多い。文化すらもが痛手を負う。
 スポーツやライブなど、室内外で電気を使うイベントや、大型のレジャー施設も運営ストップ。

 また、「計画停電」とは、要するに「電気の配給」制度である。
 戦後の不自由な配給の辛さを、まずは電気から国民に味わわせてくれようと言うことにほかならない。
 やはり、菅直人首相は、四十年前、いや、終戦直後の貧しさに、日本を引きずり下ろすことを持って正義と考えているのだろう。自己実現願望の成就したその晴れやかな顔は恍惚として、まことに得意満面である。

【奇妙で微妙な内閣支持率】

 微妙なのが内閣支持率・世論調査の数字。
 
【TBS調査】菅内閣支持率29.5% このまま続投支持7割  5月7・8日調査
http://hicbc.com/news/detail.asp?cl=j&id=4720211

 これは原発停止表明の前であるが、停止要請が出された段階での支持率調査だった。
 内閣「不支持率」が七割なのに、菅首相を変えて欲しくない人は「七割」いるという。
 なんだかよくわからな記事だ。
 上記の記事や数字から、文章に書かれていない情報をまとめると、

・浜松原発廃止要請の記者会見後の調査にもかかわらず内閣支持率は低下した。
・震災対応を「評価しない」が過半数と大幅増
・しかし、それでも今は菅首相はやめるべきではないというのが、日本人の考えていること

 ということになる。
そもそも、 支持率が三割あるのも驚きだが、世論調査のアルバイターに聞くと、「昼間の電話調査は専業主婦と老人しかおらず、みなテレビばかり見ているような人なので、こういう結果が出てもおかしくない」、とのこと。
 もっとも、これらの世論調査は設問内容が一切出されていないし、そもそも、この数字が正しかったら、この間の統一地方選にあれほどの惨敗を喫することがなかったという気もする。
 世論調査と選挙結果が比例していない感じがして、「印象操作」という単語が頭に浮かぶ。

 しかし、「いま解散すると、政治空白が出来てしまう」「次々首相を変えると、海外からの笑いものになる」「受け皿がない」等々の気持ちは、確かに人々の間にうかがえる。
 それが「続投七割希望」という数字に出てもおかしくない。
 なにせ、大きな不幸が起きたときに、なにもせず、ただひたすら耐えて嵐が去るのを待つような国民性があるこの国である。
 いま、菅首相を変えたら、さらなる不幸が襲いかかってくるような気がしているのかも知れない。

  ……だが、もうこの国は震災当日から政治空白が出現しているに等しいのではないか。
 このままでは、野党連合で復興内閣を作ろうとしても、民主党の300議席という圧倒的多数の前にどうしようもない。
 「有事だから一年ぐらい首相を変えるな」と言うが、戦時下でも内閣総辞職はあったはずである。
 ある意味、戦時下よりひどい状態になってしまうであろう日本を再生するため、内閣に出来る最高の一手は、内閣総辞職して頂くしかないだろう。
 それができなければ、この盤面は限りなく日本の「詰み」に近い気がする。

 この世論調査の数字を信じるならば、「首相を変えればもっと不幸になるかも……」という怯えに基づいた行動を選択しようとしている日本人。
 だが、ザリガニが、目の前の災厄から逃げようとして後ろの罠に捕まってしまうということは、往々にしてありうるのだ。

【全原発停止によって、日本を一瞬で他国に占領させうる菅首相】

 このままこの政権を放置したら、大川総裁の見立てでは、「次に来る国難は他国からの侵略である」という。
 この大震災で、一瞬わずかに他国からの脅威が緩んだようにも見えたが、日本の危機をまねく、マイナスのポテンシャルは計り知れず、「今回の地震でも、他国の侵略をアメリカが阻止してくれていた」という。
 だが、この政権がこのままいけば、折角のアメリカの活躍を空しくして、今回の事後処理に乗じて、積極的に侵略を招くことも、じつは菅首相には楽勝で可能なのだ。
 たとえば、それは今回の原発停止をきっかけとすることだってできる。
 これでもし、支持率が上がることがあれば、菅首相はうっとりと、どこかの国際的なサミットあたりで、
 「来年夏を期限として、現在日本で稼働している全原発を停止する」
 といいだしてもおかしくない。
 じつは、これはやろうと思えば簡単に可能なのだ、という書き込みを読んだことがある。
 日本の原子力発電所は、電気事業法第五四条にもとづき、十三カ月に一度、定期点検を実施する。点検の際には、原発を止める。
 ここで、いま、現実に、点検のために停止していた原発の再稼働ができていないケースがあるというのだ。
 (電力各社は夏までに原子炉の点検がおわって再稼働できる前提で、供給の計画を発表している、というのだそうだが)
 ……なんのことはない、いまから一年ちょっと、来年の夏までに、全原発を停止させるには、菅首相の号令一下、すべての定期点検の際に、次々と停止した原発の再稼働を認めなければいいのだ。
 この首相ならやりかねない。
 そして、その計画が実現し、マスコミと民主党が凱歌を挙げたときには、
 「原発の全停止は、他国からの侵略を意味する」(地球物理学者 竹内均の霊言……書籍「震災復興への道」収録)
 となるわけである。
 他国からの脅しを受けなくても、簡単に、菅首相は自らの支持率ほしさで日本をあっさり隣国に征服させることが出来るのだ。

 まことに坂を転がり落ちていくように、沈んでいく日本を見るのはしのびない。
 それをくいとめようとしている大川総裁の、五月八日、迫力の講義、要旨はこちら。

「大川隆法党名誉総裁 講演『破邪顕正』~菅首相は、原発を止める前に辞任せよ
http://www.hr-party.jp/new/2011/5939.html
 宗教だから、といって、唯一の正論に背をむけつづれれば、国民の不幸は、すぐ角を曲がった向こうに待ち構えている。
 気付いて下さい、日本人。
 ただそう祈り、口ある者が語るしかない。

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