2011-07

　今週の国会では、なんとも悲惨な気分にさせられる、民主党の二つの「献金」問題が明らかにされた。
　同時に日本のマスコミがいかなる存在であるかが、国会を見た人には理解できたことだろう。
　この二つの献金事件と、マスコミ各社の対応を簡単にまとめてみる。

　まず、ひとつめの献金問題。
　これは、民主党が、拉致犯を応援する「市民の党」に二億円もの党のお金を渡した、という問題。
一部始終を端的にまとめたのがこちらの記事。
【拉致被害者家族も吐き気！菅と北のあまりにも深い闇2011.07.22】
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110722/plt1107221613003-n1.htm
　19日、国会で、自民党の古屋議員、茂木議員が菅首相に迫った。
　示された献金の総額は、二億円以上。
　二億円以上の、政党助成金(つまりは私たちの収めた税金！)を、北朝鮮の、拉致実行犯と関係の深い団体に、民主党が渡していた。
　菅首相・民主党と、彼らのつながりは明白である。

　しかし、野党から再三、拉致被害者家族への謝罪を求められても、謝罪しようとすらしない首相。
【「あずかり知らぬ」と謝罪せず　菅首相、市民の党献金問題で 】
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110719/crm11071917430013-n1.htm
　21日の予算委では、参考人として、拉致被害者の会の増元氏が呼ばれた。
　その訴えは、非常にわかりやすく、ことの重大さを示し、同時に、家族会の心境をひしひしと伝えるものだった。

【政治】 “菅首相側、拉致犯応援団体に献金”で、横田早紀江さん「何を信じていいかわからない」と吐き気催すほどの不快感
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110721/plc11072122040019-n1.htm

　ここまで全く誠意のない回答で、謝罪など必要ないだろうと突っぱねていた首相。
　この増元氏の指摘に対して、ようやくしぶしぶ、しかも条件付きで謝罪らしき言葉を出した。
　(記事より、増元氏「私の父は『日本を信じる』といって死んだ。父が信じた日本はこんな国のはずがない。姉は北朝鮮に拉致されて３３年になる。むごい人生を送らなければならない代償は何なのか。彼女たちの犠牲のうえで、日本は『まともな国』『強い国』になってほしい」……このくだりは何度聞いても泣けてくる。)

　国会を見ていた国民は、唖然としたに違いない。
　いま、政権についているのは、テロリストであり、ある意味、オウム真理教と同等の人びとであり、政権についた直後から、総裁が霊言で明かしてきたような人びとであったことが、はっきりと示されたのだ。
　……正直、「この事件、ロッキードを超えた」、と思った。
　いや、比較の対象にすらならない。田中角栄という人は日本への愛があったが、菅首相と民主党は、日本を滅ぼすことしか考えていないように見えてしまうからだ。
　これはもはや、外患誘致罪にあたるのではないか。
　公安が動いていいレベルだ。
　アメリカをはじめとする国々は、制裁中の北朝鮮、悪の枢軸に日本の政権党が二億円以上も寄付していて、首相が「あずかり知らぬ」と言ったことについて、どう思っているのか。

　だが、国会中継を見て、慄然とした思いを抱えている国民に、しかし、さらに凍りつく現実が待っていた。
　……報道しない。
　マスコミが、沈黙している。
　記事になっているのは、上記した、産経と、夕刊フジ。
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110720/plt1107201618004-n1.htm　(←派手。そして、こちらには当日使われた図版も拡大で載っている)

　ほかは、この件を一切取り上げない。

　いや、それどころか、この記事を見ると
【衆院予算委の質疑要旨 】
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2011071900797

　なんと、古屋議員と、茂木議員は、その名前さえ、「質疑要旨」の一覧を掲示した記事から抹消されている。
　この記事を見る限りでは、この二人は当日、質疑にさえ立たなかったことになっているのだ。
　……こんなことってあるか。
　しかも、この国会中継、管理人は当日、リアルタイムで見られなかったのだが、地方によっては「古屋議員がパネルを出した瞬間、ニュースに切り替わった」というところもあったらしい。(当日は台風が来ていたから無理もないが……それにしても、というタイミングに見えたのだそうだ)
　関西では唯一、スーパーニュース　アンカーという番組が流してくれたという。
　コメントつきになるが、ニコニコ動画を埋め込んでおきます。
【H23/07/19 衆院予算委・古屋圭司【与り知らない団体に巨額の献金　スーパーニュース　アンカー [関西テレビ] 】

さらに、読売が小規模ながら取り上げた。
【自民、首相や民主党議員の献金問題を追及 】
▼YOMIURI ONLINE（読売新聞）　[2011年7月20日00時00分]
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20110719-OYT1T01096.htm
　こっちはもっと明確。

『ニューズウィーク日本版』 2011年7月20日号
「北朝鮮」と菅「献金」の深い闇
菅首相と民主党から多額の献金を受けた政治団体の怪しい実態とは
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2011/07/post-2191.php

　某局の「Inside out」という番組でも取り上げられたらしいが、キャスター・コメンテーターらが「こんなのは自民党のネガティブ･キャンペーンだ」という趣旨のことを語っていたそうである。(←そんなわけあるか！　国のお金から出た二億円が、日本人を拉致した勢力にまるまんま渡されたのを報じるのが、ネガティブ・キャンペーンとは！)

　大メディアは、この話に関する報道する気はないのだな、と唖然とする。
　そして、数日経ってから、「こんなくだらない問題で自民党が復興を遅らせている」という解説つきで、次なる献金問題と合わせて、ごく数行、載せるようになった。
　……マスコミ、よくやるなあ。
　なるほど、産経のこの記事の、この「全然へいちゃら」みたいな首相の顔を見ると、もはや何を言っても無駄、という脱力感すら感じてしまう。
http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110719/crm11071917430013-n2.htm

　だが、さらにその翌日、より強力な「もう一つの献金」に関する質問が待っていたのだ。

　……なお、このときの当日の中継、公式の放映はこちらhttp://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php

　この日は午前午後とも、大変胸のすっとするような自民党の追求に告ぐ追求だったのだが、古屋議員の質疑応答だけを切り取った動画を見たい、という方ははこちら
http://video.fc2.com/content/20110719vCUs7fU7/
　コメントつきではあるが、動画も埋め込んでおきます。
【ニコニコ動画　コメントつき】