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2011-10

野田内閣支持率 一ヶ月でマイナス10% (2) 朝日新聞より恐ろしい野田内閣の「敵」

 野田内閣、いきなりの支持率10%落ち。
 昨日の更新で掲載したのは朝日と読売のデータだったが、朝日と並ぶ民主応援団のNHKも、朝日同様、7%落ちを発表した。
 【野田内閣 支持率下がり53%】
 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111011/t10013187931000.html
 私見だが、この落ちっぷり、ますます加速するのではないかと思う。
 そう推測する原因は、「冬の到来」にある。
 たとえばこんな記事が出ている。
 【今冬の暖房は石油ストーブの需要が急拡大、Gfk調べ】
http://kaden.watch.impress.co.jp/docs/news/20111007_482397.html
 民主党になってから、震災後に、店頭から乾電池がすべて売り切れて無くなったり、節電節電と騒がれて、扇風機が売れる騒ぎもあった。
 いずれも、民主党に不便を強いられて、あちこちで買い占めに走った結果と言える。
 それが今度は、石油ストーブ。
 ……そもそも、東北の冬は半端ではない。節電などしていなくても、気を抜くと凍死者が出るレベルだ。それを無理矢理「節電しろ」という。
 今年の冬の凍死者が、夏の熱中症患者を上回るのではないかという不安はかなり大きい。
 にも関わらず、首相はじめ、東北出身の民主党議員は、選挙民に凍死者が出ても平然と黙っていそうな雰囲気だ。
 しかも、聞けば、ストーブが売り切れているのは、被災地ではなく、関東圏なのだそうである。
 もはや、冬になってから電力が足りない気配が濃厚で、今度は「冬の計画停電」があるかもしれないと囁かれている。
 まだ汗ばむ日もあるような、こんな時期に、しかも被災地以外で、石油ストーブが売り切れている……。
 「本当にこの冬、大丈夫なのか」という、人びとの不安をよそに、前々回、こちらのブログでご紹介申し上げたように、野田首相と野田内閣は、冬を前にしてエネルギー政策を取る気がまっっっったくない。
 なにせ、自分で国連で発言した「原発の再稼働」に関して、帰国してから国会で「あれは国連が誤解した」「すぐに再稼働させるなんていっていない」などと言っている首相である。
 あの国会を見ていたら、「自衛しなければいけない」と、石油ストーブを買いに走る人びとが出るのも無理からぬところだろう。
 それだけではない。
 この冬、日本が襲われるのは、寒さだけではないのではないか。
 そこへもう一撃、冬の節電による景気の冷え込み、減俸や失業の直撃がある、と思われる。
 日本の経済を大きく失速させた、「企業の節電」に関しては、マスコミが触れないようにしているため、余り知られていないのが現状だ。
 そのため、冬を前にして、
 「夏だって停電はなかったではないか、節電なんて必要ない、マスコミに踊らされただけなのさ」
 と、最近、反原発派が鼻息荒い。
 ……冗談ではない。
 節電は家庭でしていたのではなく、企業がしていたのだ。
 「節電 臨時休業」で検索すれば、あきれるほど多くの企業が引っかかるだろう。
 現場では、製造関係の会社がなんと、週三日しか会社が営業していない、という事態になっているのに唖然とした経験をお持ちの方はかなりおられるはずである。
 マスコミは報じないが、日本全体で、産業の火が消える方にむかっている。
 反原発派は、これでどうして自分たちが安泰だと思っているのか、正直理解に苦しむ。 
 いっぽう、市井の人びとは、冬になって収入は減り、ヘタをすると職を失い、税金は増え、暖房は使えない。
 それでもまだ、「保身第一」で何もしないドジョウ内閣の姿を見たときに、人びとはどう思うか。冬の寒さに震える国民に対し、「検討することを検討中です」とか「注視します」としか言わない内閣がどう見えるか。
 ……たしか、渡部昇一教授だったと思うが、旧社会党の村山さんが首相になったときに、しばらくたってから、
 「最初は好々爺に見えた村山さんの顔が、最近は貧乏神にしか見えなくなってきた」
 と言ったことがある。
 今回、野田首相に対し、それと全く同じ印象を国民が持つことだろう。
 野田首相の最も恐れるのは朝日新聞だと言われている。
 しかし、この冬は、朝日新聞よりもおそろしい、大自然の力で、内閣支持率は急落していく可能性がある。
 まことに、「冬将軍」にはどんな鼻薬も、寝技も、ドジョウ技も効かない。
 首相が失言しようとしまいと、防ぎようのない寒波は日本全土に襲いかかり、そのうえ、日本の全てを支える電気の供給を絞る以上、どんなカンフル剤を打とうが、経済的にも浮上は難しい。
 原発停止が招く、これらの災難から国民を守ることができなければ、年内にでも、野田内閣は「支持率・危険水域30%」を割り込みかねない。
 ピンチなのは野田さんだけではない。
 支持率が下がる前提として、野田内閣だけではなく、国民が、たいへんな苦痛を味わうことに他ならない。
 その苦痛によって、日本人が「マスコミの幻術から目覚める」ことができればよいのだが……。
 民主を選んだ日本人、自業自得とは言え、切ない話だ。
 こう書いていくと、日本人にとって、先行きが暗い感じはどうしても否めない。
 いったい、野田内閣において、国民も内閣も救われる、そんな希望はないのか?
 ……いや、ある、と申し上げたい。
 その、野田首相に残された、ただ一つの希望について、以下、次回の更新に続きます。

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