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幸福実現党の経済政策~「日銀の国債引き受け」と「公共事業」(2)
- 2012-02-12 (日)
- 幸福実現党観察日記
幸福実現党の増税しない景気回復策。
それは、
・『国債を発行して日銀が直接引き受ける』
こと、そうしてできた資金で、
・『大型の公共事業を行うこと』
で景気を回復させ、税収を増やす……という二点セットであることを前回触れた。
おそらく、この政策で理解されづらいのは、「日銀の国債引き受け」の部分だ。
要は、「日銀から大量にお金を出させ、それで公共事業をすれば日本にお金が流れ出して、日本の経済は救われる」ということ。
……これまで、なんでも実現党の批判を盗んでいるマスコミだが、この件に関しては、表だって話題にすらしていない。
これは「軍備を増強するか」とか、「原発を停止するか」とか、そういうわかりやすい論点と違って、記事になりにくい。
また、経済を専門に勉強していない人は、
「……よくわからないけど、そんなことをして本当に経済が回復するの?」
というのが正直な感想だと思う。
だが、幸福の科学は、実現党ができるずっと前から、この日本のデフレに陥った経済的苦境の理由を、一言であらわしている。
「今の日本には、お金が足りないのだ。貧血の患者と一緒だ。だから、解決策として、
貧血の患者に血を増させるように、紙幣の量を増やしなさい。それで解決する」
と。
そして、月刊リバティの誌上などで、
「日本の経済を立ち直らせるために、紙幣を増刷せよ。日銀が渋るなら民間の銀行で発行せよ。いま紙幣を刷っても、日本は海外のようなハイパーインフレにはならない」
と説いていた。
最初、これを読んだときはかなり衝撃だった。
なにせ、市井で暮らす人間には「お札を刷る」というのは法に触れるおそれおおいことだ、と刷り込まれ、「ほしがるに任せてお金を刷れば、たちまちインフレで国がつぶれる」と思い込まされている。
だから、こんなことが日本経済を苦しめているとは思ってもみなかった人は多いはずだ。だが、言われてみればその通りだ。
先日、NHKニュースにて、民主党の岡田幹事長が
「増税によって消費が冷え込み、税収は増えないのでは」
と聞かれて
「消費が冷え込むのは将来の社会保障に不安があるからだ」
と答えていた。
しかし、「違う!」と、日本人はみんな言ったことだろう。
……今はデフレなのだ。
私たちは、ものの価値が下がっていくので、消費する気がしないのだ。さらに、収入は減るので、思い切ってお金を使うことができないのだ。
幸福の科学は、この状況を救うために、日本に紙幣を解き放ちなさい、といったのだ。
この衝撃的な意見、かなり影響はあったようで、新聞などにも遠回しに取り上げられたが、やはり、政府も、銀行関係者も動かなかった。
「……紙幣を刷るだって? ブルブル、とんでもない、ハイパーインフレで国が滅ぶぞ!」
とばかり、こわくて動けなかったというのが正解だろう。
ならば、と、幸福実現党は、党の政策として、
「日銀が国債を直接引き受ける」
を打ち出した。
……国債を、一般に売るのではなく、日銀に買わせなさい、という。
そうすれば増刷と同じように、大量の紙幣がこの国に流れ出す。
日銀は、大量の国債を買うために、紙幣を増刷しなければならない、ということになる。
幸福の科学の、数年前からの主張を、形を変えて実現党が打ち出した……そんなふうに見える。
この「日銀の国債引き受け」という発想、個人として語る議員や学者はよく見かける。
たとえば、
自民党の山本幸三議員のサイト、【「日銀の国債直接引き受けは毎年行われていること」をご存知ですか?】http://www.yamamotokozo.com/news/20110328.htm という記事。
これによれば、山本議員は国会で、「何が問題なのか」を、日銀総裁らとの質疑の中であぶり出し、「法律で禁止されている」と反論されながら、「いや、すでに日銀の国債の直接引き受けは、毎年、「借り換え」という形で行われている、ということまで論じている。
昨年も、この件をみんなの党の渡辺喜美議員が質問した。(もちろん野田首相は否定的だったが)【日銀の国債引き受け、財政法で禁止されている=野田首相】http://jp.reuters.com/article/domesticEquities4/idJPnTK050836320110915
しかし、個人では多く口にする人がいても、政党の政策として大々的に打ち出しているのは幸福実現党だけではないだろうか。
幸福実現党はここで、日本人を支配してきた、日銀が唱えてきた、「紙幣を刷ったらインフレで国が滅ぶ」という、経済的な「教義」に挑戦している。
この勇気はまことにすさまじいものがあるな、と感心する。
実は、この一手、コロンブスの卵のような奇策に見えるが、じつは有効に作用するのではないかな、という根拠がある。
「日銀総裁の守護霊霊言」にも出てきたが、過去、日本は、この「紙幣の大量発行」をして、大恐慌を回避したことがあるからだ。
それこそが、昭和二年(1927年)の「昭和金融恐慌」を沈静化させ、昭和六年(1931年)の世界恐慌時、デフレから日本を最速で脱出させたという、高橋是清蔵相のとった政策なのである。(続きます)
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